名前も知らない女性との出会い。

ハレイワに向かうドールの下り坂で、ふと頭をよぎる想い出の女性がいます。8年前、オアフ島を自転車で一周した時にお会いした、日本から移民されたお母さんです。まだ僕が旅行者だった頃の話です。

ハレイワのスーパーの前で、疲れ果てへたり込んでいる僕に優しい声をかけてくださった方でした。移住された当時のお話や戦時中のこと、苦しかった生活のことなどを話してくださるのですが、終止笑みを浮かべ、懐かしい素敵な想い出のようにお話しされていました。お互いに自己紹介もせず、僕はホノルルへと自転車をこぎ始めました。帰国後、幸運にもグリーンカードを手にして、いまハワイで生活をしています。いつかお会いして、あの時のお礼を言いたいと思いながら、今日に至ってます。

ちょっとした小さな繋がりが、僕の進む道のヒントとなり、今の生活の一部になっています。当たり前のようにある繋がりだけに、見失ってしまう時もあります。人と人、社会、自然。全ての繋がりを今まで以上に大切にして、これから行くべき道を見つけたいと思います。いつかこのお母さんにお礼が言える、自分に恥ずかしくない人になりたいと思う。

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ムナカタケン | ラララライフ インク CEO。その他もろもろ全て。

7 comments

  • アンティK より:

    この方の表情、かっこいいですねー。
    何回も水をくぐらせた麻布のような、強さとしなやかさって感じかな。。

    想像できないくらいの苦労したお年寄りのお話って、愚痴や恨みって出てこないですよね。
    以前、沖縄のおばぁに取材した時「だって~今生きてるさ~」ってさらりと言われた時に、安易にお涙頂戴の苦労話を引き出そうとしている自分を心底恥じたことを思い出しました。

    初女さん、おばぁ、私もそんなオババになりたいですね。

  • Keikiola より:

    こう言う話をきくと、僕らって、昔の人に比べると、弱くなってるんかなぁ、なんて思ってしまいます。
    でもやっぱり、今を頑張ります、僕も。

  • piko より:

    一期一会、大切ですよね。

  • tomoko- より:

    私も移住してきて間もない頃、ホストファミーが通っていた教会で、こういうおばあちゃまに会いました。自分の中で、いろいろと不安と葛藤があった時期で、そのおばあちゃまに”色々大変だと思うけど、頑張りなさいね。”とさらりと言われたことを、10年ぶりぐらいに思い出しました。 私もその後、ホストファミリーを離れ、あのおばあちゃまも亡くなっていると思いますが、”いろいろあったけど、life is good."って、上向きのしわのあるおばあちゃんになりたいと思うでござる。

  • COZY より:

    人生の年輪ですねぇ。
    きっと、いろん事に感謝しながら生きて来られてきたんでしょう。
    やはり、感謝、人、自然とのつながり、色んな物に生かされてる事に
    気付き、感謝しなければいかんのだと思います。
    ほんとに、良い笑顔してますねぇ。

  • アンティK san、こんばんは。
    とても素敵な方でした。しっかりした口調で、色々とお話をくださいました。ご存知の通り、ハワイには元気なお年寄りが多くいらっしゃいます。先輩方の知恵や振る舞いに感動する事もしばしばです。

    Keikiola kun、こんばんは。
    たしかに、おっしゃる通り。先輩方にはかなわない、と思う事がたくさんあるよね。でも、先輩達にも先輩がいて、きっと僕らと同じような事を感じてたのかもしれないよね。ようし、今週も頑張っていこー!

    piko san、こんばんは。
    一期一会。この言葉の意味をwikipediaで調べたのは、これで何回目なんだろう。何度読んでも心に染み入る言葉だね。若い時には十分理解できなかったこともあったし、これからも何度となく調べる事と思う。

    tomoko- san、こんばんは。
    そうでござったかぁ。そのおばあちゃまは、他界されたのかなぁ。会える時に会う事の大切さを、感じるよ。もし合いにいくんだったら喜んで付き合うよ!

    COZY san、こんばんは。
    僕はこのお母さんに、とても感謝をしています。感謝する気持ちがないと、感謝もされないことを考えると、やはりいろんなものに感謝されたかたなのでしょうね。やっぱり、人生で一番大切なものが、繋がりを感じて生きていく事なのかもしれません。

  • Pua より:

    実は私もこないだの一人旅で忘れられない素敵なマダムに会いました。私がどうしても行きたいとこがあったのですが道に迷い、怖くなり、またそこを訪問出来ないで帰国したら後悔する!…と泣いていたらどこからかやって来てその行きたかったとこに車で連れて行って下さいました…車中では私を気遣ってただただ泣きじゃくる私を見守って下さいました。無事到着した時になぜ、ここに行きたかったのか泣きながらつたない英語で伝えたらマダムはそっと肩を抱いてくれました…今思い出すだけで涙が出てきそうです…
    お名前も聞けず素敵な笑顔で去って行ったマダムにもう一度会ってお礼が言いたいです。ハワイの人たちの温かさが忘れられないです… 私はその出来事以来、生まれ変わったかのように夢に向かって前進しようとしています!偶然のようで必然、だったのかも知れませんね☆

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